皆さま、観光旅行はお好きでしょうか。
苦手という方も多いのではないでしょうか。
「観光に来ているのだから観光をしないと、楽しまないと」
だから、休んだ気になれず、観光旅行が苦手。
そんな方にこそ、今回の記事を是非読んでいただきたいです。
ヨーロッパの人々は、強迫観念がなく、気負わないエフォートレスな休暇の過ごし方が上手。
スペインの観光リゾート地で有名なネルハでも、仕事や日常生活のストレスや心の澱を海で洗い、生命エネルギーをチャージしています。
なぜ、観光地でそんな風に上手に過ごせるのでしょうか。
今回は、ネルハの観光スポットとそこでの過ごし方をご紹介しながら、休み方の上手いヨーロッパの人々の姿に迫っていきます。
目次
Balcón de Europa(バルコン・デ・エウロパ)
和訳:ヨーロッパのバルコニー
ネルハを象徴する観光スポット
高い崖の上に作られた展望台で、崖の端から突き出ている形が特徴的です。
一年中、常に観光客で賑わっています。
道中のオープンカフェでのんびり過ごす
バルコニーへ向かう途中の縦長の広場には、眺めの良いオープンエアのカフェが軒を連ねています。
歩き疲れた旅行者がコーヒー、あるいはビールやグラスワインを飲みながら、
地中海の海岸と崖が映る絶景を眺めつつ、のんびり休めます。ジェラート(スペイン語ではエラド)やクレープを買って食べ歩きするのも、ここでの楽しみ方の一つです。
周辺のレストラン情報
この周辺には沢山のレストランがあります。
テラス席から地中海の絶景を見下しながら、パエリアや新鮮なシーフードを召し上がってください。
観光地にありがちですが、他のエリアに比べるとほんの少し割高になりますのでお財布には余裕を持っていくのがベストです。
記念品が買える場所「ピンタダ通り」
バルコン・デ・エウロパを背にして、右側にあります。
お土産物、洋服、革製品などを扱うお店が並び、観光客で賑わっています。
Cuevas de Nerja(ネルハ洞窟)
洞窟の中でコンサートが開かれる
数十年前に地元の少年たちに偶然発見された広大な鍾乳洞。
2万5000年ほど前にはこの洞窟に人類が生活をしていたそうです。
見学するには、事前にチケットの購入が必要です。
十数人ごとのツアーでのみ、入ることができます。
洞窟内を歩くのにかかる時間は、ゆっくりと歩いて45分程度。
日本ではなかなか味わえない洞窟に入ることができるというだけでも楽しいのですが、
なんと、洞窟の中でギターやクラシック音楽のコンサートなどが開催されます。
※開催されるのは、夏の間になります。
現地へのアクセス
名称は「ネルハ洞窟」になっていますが、正確にはネルハの隣の村である「Maro」に位置しています。
「東京ディズニーランド」が「千葉」にあるようなことですが、ネルハの中で探してしまわないように気を付けてくださいね。
洞窟には二つのバスが出ています。
一つは、通常のバス停から出ているバス。
もう一つは、トロッコ列車型バス。
可愛いデザインですよね。
このトロッコ列車型バスは、Cueva Trenと呼ばれていて、ネルハの中心地から出発します。
洞窟へのバスの停車時間は、季節によって変化しますが、おおよそ一時間に一本のペースで出ています。
道中の景色ものんびり楽しむなら徒歩でいく
体力のある方、時間に余裕のある方は、のんびりと歩くことをおすすめします。
国道340号をまっすぐ進めば約50分程で到着しますので、迷ったりする心配はありません。
私はマロ寄りのネルハに住んでいるのですが、日差しが柔らかくなる夕方などにこの景色の良い国道沿いをよくジョギングしています。
海からいい風が流れていてとても気持ちが良いですよ。
Playa de Burriana(ブリアナビーチ)
スペイン人に限らず、ヨーロッパ人はVacance(バカンス:スペイン語ではVacaciones)が大好き。
というより「バカンスのために生きている」といっても全く過言ではありません。
そして夏といえばやはりビーチでのバカンスが圧倒的な人気です。
若い恋人同士や家族連れに人気のビーチ
ここネルハにはいくつかビーチがありますが、大きなホテルやホリデーレンタルハウスに面した海岸は、年配の方々に人気があります。
もう少し若い恋人同士や家族連れに人気のビーチが、「ブリアナビーチ」です。
ブリアナビーチは、大きすぎず小さすぎない丁度良い広さが人気。
ビーチウォークにはチリンギートと呼ばれるレストランやカフェが沢山並んでいます。
チリンギートは日本風にいえば海の家になるでしょう。
シーズン中、お昼時になると大抵のチリンギートでは、巨大なパエリア鍋で魚介類やチキンの入ったパエリアを煮込んでいます。
ビーチ全体においしそうな香りが漂い、海水浴ですっかりお腹が空いた人はもちろん、せっせと身体を灼いている人達も一時中断して、いそいそとパエリアの列に並びます。
自分のビーチベッドで海を見ながらパエリアを食べたり、椰子の日陰でビールと一緒にタパスをつまんだりしている光景はバカンス感満載です。
日本でもよく見かける光景ですが、皆がニコニコして楽しそうに家族や恋人、仲の良い友人達と過ごすしている夏の海は、平和なエネルギーが満ちていますね。
ヨーロッパ式ビーチバカンスがもたらすエフォートレスな休暇
ヨーロッパ人の多くはまとまった休みが取れると数日から1週間、長い人では1ヶ月以上をバカンスに費やします。
デスティネーションがネルハのような海辺の場合、彼らは1日のほとんどをビーチに寝そべって本を読み、昼寝をし、とにかく「海」を満喫します。
陽射しに疲れればひと泳ぎして身体を冷やし、またビーチに上がってを飽きもせず繰り返しお腹が空いたらレストランやチリンギートで食べ物を調達し、甘いものが食べたくなったらジェラートを頬張る。
ブリアナビーチではカヤックやSAP(スタンダップパドル)、ボートなどを貸し出すサービスがあるので、それらをレンタルして沖に漕ぎだしてみることもできます。
このように何もせず、ただただビーチで自分を甘やかすゆったりとした時間を過ごし、再び普段の暮らしへと戻っていくのです。
私の家はこのブリアナビーチから歩いて5分ほどの場所なので、毎朝夕と犬達を連れてビーチの近くを歩くのですが、すれ違うバカンス中の人たちの地中海の強い陽射しと潮風に浄化された幸せそうな笑顔をみるとこちらまで嬉しくなります。
運良く満月の夏の日にネルハを旅していたら、月が昇る時間にブリアナビーチで過ごしてみることをお勧めします。
春から夏の終わりまでは雲が出ることもほとんど無いので、夜の海を照らす大きな満月がとても幻想的に見られます。
近くのチリンギートで注文したモヒートを片手に砂浜に座り満月を眺める、そんな時間が普段忙しく動き続けるマインドを癒してくれるかもしれません。
次回はVerano azulにも登場し、スペイン全土で有名なブリアナビーチの老舗チリンギートのオーナーに、ドラマ撮影当時の思い出、その頃(40年前)のネルハと今についてのインタビューを紹介したいと思います。