目次
1. 概要
1.1. アルタミラ洞窟の場所
カンタブリア州サンティリャーナ・デル・マル
1.2. 歴史的価値
洞窟の壁画がユネスコ世界遺産に登録されている。
発見当時想定されていた旧石器時代の技術力が、想定よりも高度だったことを証明した。
1.3. 芸術的価値
壁の凹凸の形を利用して、動物たちの姿を立体的に描写している。
芸術家パブロ・ピカソがアルタミラの壁画に対し、「After Altamira, All is Decadence(アルタミラこそが芸術、それから後は退廃だけだ)」と称賛した。
1.4. 絵を描いた目的
神とのコミュニケーション手段として、儀式用に描かれたのではないかと想定されている。
2. 発見当時の逸話
当時の学界は、アルタミラ洞窟及び、それ以外の洞窟壁画に対しても旧石器時代の文化ではないという否定的なスタンスで、捏造を疑っていた。
発表者であるマルセリーノ・サンス・デ・サウトゥオラ侯爵の死後、科学的な考証が進み、15年後に肯定され、氏に対する謝罪が行われた。
また、壁画の発見者はマルセリーノ・サンス・デ・サウトゥオラ侯爵の5歳になる娘であった。
3. 壁画が描かれた年代
約18,500年前頃と約16,500年前~14,000年前頃のものが含まれている。
4. 壁画が保存されていた原因
洞窟の入り口が落石によって封じられ、外気に晒されない密閉状態になっていたため。
落石は約13,000年前頃と想定されている。
5. 洞窟の公開禁止とレプリカが見られる場所
現在は一般公開されていない。
理由は、来訪者からの二酸化炭素や体温に晒されて、壁画が傷んでしまうため。
- アルタミラ博物館
- 国立考古学博物館
- 志摩スペイン村ハビエル城博物館
6. 歴史
- 1875年 サウトゥオラ侯爵が洞窟発見
- 1879年 壁画発見
- 1880年 学界に発表
- 1985年 世界遺産に登録
- 2008年 壁画がある洞窟の17箇所が世界遺産に追加登録され、それらを含んで「アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術」という名称へ統合された。
7. 出展
カンタブリア観光局ホームページ
https://turismodecantabria.com/disfrutala/que-visitar/11-cueva-de-altamira