こんにちは、FelizYaYaです。
現在私の職業は何かを聞かれたら、私は「日本語で書くウェブライター」と答えています。
ですが、その前までは、十数年ずっと、指圧マッサージ師を本職としていました。
今でもマッサージ師を廃業したわけではなく、ライター業と平行してやっています。
こちらでのマッサージの仕事については、いくつかのエピソードがあります。
まず最初に、今回はマッサージを始めた経緯や驚いたことなどについて書いてみたいと思います。
目次
1.こちらでのマッサージと私の因縁
指圧マッサージ自体は、日本にいた10代の後半に教わりました。
当時、産婆と按摩を生業としていた大叔母から「手に職をつけていた方がいい」といわれて正式に伝授されたのです。
でも日本でマッサージの仕事をしていたことはありません。
それが思いもよらず遠い異国の地で役に立つとは、きっとそれなりの縁があったのだと思います。
その異国の地、スペインで指圧マッサージを始めるきっかけに関しては、長い話になりますので、いつか日を改めてお話したいと思います。
とにかくこのフエンヒローラでマッサージを始めて、バブルの好景気もあいまって順調に客足も伸び、レギュラー客もついて今までやってきました。
2.「日本のマッサージ」は、マッサージと思われない?
マッサージの広告は、フリーの外国人を対象とした週刊新聞にあるクラシファイド欄「Health&Beauty」セクションに、有料で掲載していました。
「Japanese Massage」と謳っているのですが、どうも見る人が想像するステレオタイプのマッサージとマッサージ嬢スタイルがあるようなのです。
マッサージを利用するお客様は、来る前にまず電話をしてきて、内容を確かめた上で予約をする形式です。
私の指圧マッサージの広告が健康と美容のセクションで、ただ疲れをとるリラックスマッサージと謳っているにも関わらず、お客様からの電話で、「Body to Bodyマッサージはするか」と良く聞かれます。
また「マッサージは裸でするのか」もよく聞かれる質問です。
どうもこちらの男性方は「Japanese Massage」と聞くと、日本のソープランドを連想するようなのです。
3.顔を見るだけで帰ってしまうお客様
こちらでマッサージを始めて、驚くと共に、憤慨したエピソードをご紹介します。
顔を合わせてすぐに、いろいろな理由をつけて「やっぱりやーめた」と帰っていくケースが何度かありました。
電話で通常のマッサージの説明をして、予約をしてやってきた普通のお客さんにも関わらずです。
最初は、私の顔見てUターンはショックで腹も立ちましたけれど、よくよく分析してみたらお客がイメージしているものが何となく見えてきたのです。
彼らのイメージするのは典型的な日本人女性…色白で、黒髪で、おかっぱ頭で、従順そうな女性。
それに対して私は、ショートヘヤーで、夏は特に国籍が不明になるほど真っ黒に日焼けして、日本人女性のイメージからは遠くかけ離れています。
とまぁ、それがわかってからはUターンされても気分を害すことはなくなりましたけれど。
4.反響はスケベ男ばかり
もう一つ驚いたエピソードは、普段、健康と美容セクションに載せている広告が、一度担当者のミスでアダルト部門に載ってしまったことがあるのです。
そのアダルト部門は日本でいう風俗関連の広告ばかりのセクションなので、そのときは本当に変な問い合わせばかりで驚きました。
もちろん通常の広告よりもずっと反響も多かったですが、英語でいう「Kinky」、いわゆる変態っぽいとなるような、日本語でいう「スケベな」電話ばかりで、世の中何とエッチな男が多いのかと驚いたものです。
5.「手に職がある」ということは、海を越えても強みがある
スペインでも数年前バブルがはじけてからは、マッサージも以前のような勢いがなくなって、お客さんの数もグンと減りました。
それでも開設当初からの古いお馴染みさんで、今も来てくれるお客さんもいてありがたいことです。
こちらではこのマッサージのおかげで十数年、ちゃんと食べていかれることができたので、海外で手に職があることの強みをつくづく感じた次第です。